ヤエヤママドボタルのLuc1とLuc2の論文が出ました。
- Manabu
- 2017年7月1日
- 読了時間: 2分
ヤエヤママドボタルの論文がPhotochemical &Photobiological Sciencesに出ました!!
可愛い後輩の小西さんと力を合わせた成果です。
Graphical abstractで大体内容がわかるので絵だけでもみてください。
[ 要約 ]
ゲンジボタルやヘイケボタル、ヒメボタルは実は成虫や幼虫だけでなく、卵や蛹も全身がボヤーっと光ります。成虫や幼虫の発光器で使われている遺伝子(Luc1)と卵や蛹の発光器で使われている遺伝子(Luc2)は異なっています。これらのホタルは全てホタル科ホタル亜科というグループに属しており、他のグループでもLuc2を持つのか?そして、持っていたとしてLuc2が同じように使われているのか?についてはわかっていませんでした。
そこで我々は、沖縄の八重山諸島に生息するヤエヤママドボタルを用いてマドボタル亜科でもLuc2を持つことを明らかにしました。さらに研究室で飼育することで、卵や蛹を含めた全ての成長段階を使ってLuc1とLuc2の遺伝子発現プロファイルを調べ、それらがホタル亜科と同様であることも明らかにしました。つまり、ホタル科はおそらく全て、Luc1とLuc2を持ち、それらの使われ方がほとんど共通していることが示唆されました。
ホタルの近縁種が光らないことを考えると、なぜホタルだけ、発光し、その遺伝子を2つ持ち、それらの使われ方が共通しているのか?という進化的に面白い疑問が新たに出てきます。
